蒸映について
蒸気機関車×映画
遠くから聞こえてくる汽笛に心弾ませ、
迫力ある勇姿に少年の気持ちを取り戻し、
走り去った空に残る煙の余韻に涙して。
そんな気持ちを忘れたくなくて、映画を見終えた時のような心象に残る作品を目指して。
制作者HISTORY
作者の大場正明は昭和62年(1987)年12月に生を受け、2歳の頃に見た迫力ある蒸気機関車にすっかり魅了され、強い興味を持つようになりました。
その一方で、まだまだ一般家庭にビデオカメラが普及していなかった平成初期、父親の営む電気店にはイベント撮影等で使用するビデオカメラがあり、小学生の頃から映像に興味を持つようになります。この頃、人の「死」に強い恐怖を抱いてた年頃でもありましたが、映像の中では大切な家族がイキイキと記録されていることに感銘を受け、『今生きているこの時に感じた忘れたくない大切な記憶を、映像の中に記録していきたい』という意識が芽生えていきました。
やがて小学校6年生になった制作者ですが、1999年に再び自宅の前に蒸気機関車が駆けてきてくれ、
この時に撮影した映像が「蒸映」の原点・序章となっています。
そんな幼少期から蒸気機関車が大好きだった作者の夢は「蒸気機関車の機関士さん」になること。
しかし先天性遺伝疾患によりその夢は努力しても叶えられるものではないと知り、そのときのショックから大好きだったはずの蒸気機関車を見る事も辛くなり、次第に距離を置くようになります。当時は自死の道すらも考える日々で精神的に追い詰められていました。
そうした最中、一度目の転記が訪れます。
蒸気機関車と同じように昔から興味があった映像の大会にて、全国優勝を果たすことができたのです。
しかも審査委員長は「銀河鉄道999」で知られている松本零士先生でした。
この事がキッカケで、強いコンプレックスであった先天性心遺伝疾患を「自分の生まれながらの大切な個性」と素直に受け入れられるようになります。
そして、「夢の終着駅は、新たな夢への始発駅」として、ふたたび前を向き作者は歩き始めました。
仙台の大学に進学した作者は、ここで二度目の転機を迎える事となります。
偶然にも講義で隣席した友人が、作者と同じように幼少期に同じ蒸気機関車を同じタイミングで見ており、そんな彼は蒸気機関車をどこまでも追いかけている人でした。
そんな友人から、偶然にも作者の故郷「陸羽東線羽前赤倉駅前」に蒸気機関車を撮影に行くという話を聞きます。
その後、同じく蒸気機関車が好きだと知った友人は作者に「撮影に一緒に行かないかい?」と誘い出し、このときに大好きだった蒸気機関車と再び向き合えるキッカケが生まれる事に。
そして”この感謝の気持ちを映像で伝えよう”と考えプレゼントしたのが、蒸映の原点となるこちらの映像作品でした。
(当時は大正映像制作所とは名乗っておらず「羽前赤倉駅前元住民」というハンドルネームにて映像制作)
やがて社会人になった作者でしたが、”より蒸気機関車が持つ郷愁感や迫力を、映画の様に感動的に表現したい”と考えるようになり、2012年に蒸映第一作を制作。
その後も現在に至るまで蒸気機関車の感動を求めて友人と共に全国に撮影を行っております。
【主な受賞歴】
2005年11月 全国高等学校パソコン甲子園デジタルコンテンツ部門全国優勝(審査委員長 松本零士氏)
2010年4月 小牛田駅開業120周年美里町観光写真コンクール JR東日本小牛田駅長賞
2014年9月 第一回花巻観光協会SL銀河フォトコンテスト入選
2017年11月 陸羽東線全線開業100周年記念最上町鉄道写真コンテスト JR東日本新庄駅長賞
2017年11月 第1回鉄道写真詩コンテスト入選(審査員 国土交通省鉄道局長、鉄道写真家・米屋こうじ氏 他)
2018年1月 日本一の滝王国山形フォトコンテスト 入選
2019年10月 第3回鉄道写真詩コンテスト入選(審査員 国土交通省鉄道局長、鉄道写真家・米屋こうじ氏 他)
2022年10月 「『新庄まつりの思い出』~心に残るまつりの原風景を求めて~」優秀賞